制作工程

デザインだけでは良い家具はできません
やはり職人さんの腕に掛かっています

作業の参考手順(塗装仕上げの家具の場合)


家具を作るのは長く一緒に仕事をしている技術と経験が豊富な職人さん達です。想いのこもった手作りで出来上がっていきます。

  • 原寸出し画像 【1】原寸描き出し
    図面寸法に沿った原寸(実寸法)を板などに描き出し、細部の寸法やラインを決定する。
  • 木取り画像 【2】木取り
    かまち部分やパネル部分の木取り。一番重要なところです。無垢のかまち部などの加工やフラッシュ部分のプレス作業。化粧板仕上げの場合はここで一緒にプレス加工したりもします。
  • 組込画像 【3】各部の組込
    各部の組込は接着剤やビス止めにより成型していく。(人に優しいノンホルムアルデヒドの接着剤(F★★★★ランク)を使用)
  • 細部の調整画像 【4】細部の調整
    細やかなところを加工する。面取りや他材料の取り合い部分や電気コードの取り合い部分などを調整する。
  • 塗装仕上げ画像 【5】塗装仕上げ
    下地ペーパーがけの後、染色ウレタン塗装、ウレタンラッカー塗装、オイル仕上げ、ピアノ塗装、クリヤー塗装などイメージに合う塗装をする。(塗料はホルムアルデヒド放散低数値のF★★★★(フォースター)ランクを使用)
  • 完成画像 【6】完 成
    最終的な組み立てをします。木工と他の仕上材の取付をして完成です。(ガラス、アクリル、金物、照明器具等)






家具の材料って?

  • 木材(天然木系)
    <無垢材>
    天然木100%の木材。本来の木の良さが出せる素材。使えば使うほど味が出てきます。キズ・凹みは付きますがそれも味だとお考えを。

    <突き板>
    天然木化粧合板。薄く平削りした天然木を、木単板や合板に貼り合わせたもの。仕上がりは天然木で無垢材の表情が出せるので、様々な家具に多く使われています。こちらもキズ・凹みは付きますがそれも味だとお考えを。 天然木板の画像
    色々な材がありますが、少しピックアップしたものが以下です。
    [タモ材]
    木目がはっきりしていて淡黄色。家具材として多く使用されている。肌は多少粗く、茶褐色。
    [メープル]
    ハードメープル、バーズアイメープル。紅白色や紅褐色で繊細な木目をしている。
    [松(米松)]
    淡白色~赤白色。肌目がはっきりして柔らかい。
    [チーク]
    肌目の濃淡の縞が特徴。耐久性に優れる、高級材料。
    [シナ]
    黄白色でシンプルな木目が特徴。
  • 化粧板
    [メラミン化粧板]
    表面強度が非常に高く、耐摩耗性、耐水性、耐熱性に最も優れるため主に天板に利用される。汚れが付きにくく、お手入れが簡単。ポリエステル化粧板に比べて高価になります。
    [ポリメラミン化粧板] 化粧板の画像
    合板の表面にポリエステル樹脂を塗布し硬化した。メラミン化粧板ほどではないが表面が硬いのでキズが付きにくく、耐水性、耐薬品性も備えます。耐摩耗性には劣る。 木目調は色目等が豊富なため、あらゆる家具に使用されます。
    [オレフィンシート化粧板]
    合板などの基材に樹脂シートを貼り付けたもの。耐摩耗性、耐汚染性、耐薬品性、耐溶剤性に優れている。硬さはポリエステルに劣るので凹みやすくはなる。 扉や腰壁、汚れやすい場所や薬品や溶剤を使う家具などに使用されます。
  • 金属
    SUS、スチール、アルミ、真鍮。木工で表現できない時、細かな部分、曲げ部分を作る時、強度が必要な時などに加工が自由な金属を使用します。
    [SUS]
    ステンレス。非常に硬く、錆びないので主に外部などで使用します。また、ヘアラインなどの仕上げにして家具の一部に使用したりもします。
    [スチール]
    金属を使用した家具のほとんどはスチール。仕上げはメラミン焼付塗装が良く選択しますが、多くの色から選べる表現自由度もあります。 スチールの画像
    [アルミ]
    スチールに比べ非常に軽い。スチールより弱く、溶接も可能ですが難度が高く扱いづらい。家具では部分的に使用する場合が多いです。
    [真鍮(しんちゅう)]
    金物の中でも柔らかいので細かな部分の造作に多く使われます。真鍮そのものの色や質を生かした仕上げも良いです。 切り文字でメラミン焼付塗装仕上げとしても使用します。
  • 人工大理石
    合成樹脂の成型で作る人工大理石です。 人工大理石の画像
    天然石に比べて、材質が均一で取付加工がしやすいことや見た目の風合いもあるので、 カウンターや家具の天板などに多く使われます。
  • ポリカーボネート
    軽く、強く、曲げもOK。ガラスに似てるが極めて割れにくい。 ポリカーボネートの画像
    他の素材と組み合わせて使う事で、ポリカーボの良さを出すことが出来ます。透明、フロスト、各種カラーがあります。
  • アクリル
    ポリカーボに似て軽く、曲げもOK。薄いものは割れやすいが、ポリカーボに比べて透明度の高い材も。 アクリルの画像
    加工がしやすい為、細かな形状のものに最適。他の素材やシートなどと組み合わせて使用することも多い。 ただ、熱による変形(伸び縮み)があるので注意が必要です。
  • たまにはお手入れをほんの少しでもしてあげてください。
    出来る範囲で構いませんので・・・。
    天板などメラミン化粧合板の落ちにくい汚れの場合は、ナイロン製の柔らかいブラシと中性洗剤をお使い下さい。
    しつこい汚れやマジック等の落書きは、メラミンスポンジで軽く擦ってください。(様子をみながら擦ってください。色が薄くなる可能性もあります)
    <ご注意>
    酸、アルカリ性薬品や洗剤等で拭くと、変色や変質の原因になります。
    毛染め剤、除光液、養毛剤等が付いたまま放置すると、変色の原因になります。

    人造大理石カウンターは、キッチン用洗剤を浸した布で拭いたり、しつこい汚れは液体クレンザーや、研磨付きスポンジたわしで弧を描くように磨いて下さい。

    末永く家具をお使いいただけますことを願っております。